かっこいいセリフときちんとした取材

  • 2009.05.28 Thursday
  • 14:22
先月、ジャパネットたかたの高田明社長のインタビューに行ってきました。
その記事は25日に発売になった「BIGtomorrow」に掲載中なのですがー。

そのジャパネットたかたは今、長崎のサッカーチーム。
V.ファーレン長崎のスポンサーになっております。
このなかなかにチーム名が読みにくいV.ファーレン長崎(ゔぃ・ふぁーれんながさき)はJFL(平たく言うと、国内3部リーグ)で戦い、来季以降のJ2昇格を目指しています。

で、そんなチームにベテランとして今季から加わったのが、かつて清水商の10番を背負い、川口能活らと全国制覇を果たした佐藤由紀彦選手。Jリーガーとなってからはエスパルス、FC東京などを渡り歩き、マリノスの優勝に貢献し、昨季はベガルタ仙台の入れ替え戦進出に欠かせぬ戦力でした。

魅力はなんと言っても正確なキック。クロスにしろ、パスにしろ、ピンポイントなんですな。
で、そんな佐藤選手のドキュメントが集英社はスポルティーバのWebに掲載中。
書いているのは福田健二選手のドキュメンタリー「Run」なんかを書いているスポーツジャーナリストの小宮良之さん
これが大変おもしろいんですが、なんとも心を突いたのが奥さんのこのコメント。

本格的に付き合うようになったのは、高2の時に彼が珍しく電話をかけてきて、「全日本ユースで優勝したら映画でも見に行こう」と誘ってきてからでした。

こんな少年漫画の主人公みたいなことを言う人が実在するのかーと。
興奮のポイントがズレまくっているわたくしでありました。

それにしてもチャンピオンズリーグ決勝はおもしろかったなぁ……。

隣の芝生は青くなさそうだ

  • 2009.05.25 Monday
  • 12:44
週刊誌の編集長がずらりと並んでいる。
ビジネスメディア誠に掲載されている「週刊誌サミット」を報じた記事がおもしろかった。
調査報道の世界で記事を書いたことがほとんどないので、週刊誌のことは完全にベールの向こう。知り合いが何人かいて、内幕を聞くことはあるけれど。
さすがに各誌の編集長クラスが集まると話が濃い。
実売部数もばしっと載っていて興味深い。

最近、雑誌が訴えられる裁判が多くなっていること、訴訟額がえらく高いことが気になっていたんだけど、その理由もいくつか語られていて、ひとつの国の規制で大部分を抑えることのできる日本語のハンデを感じた。
しかし、これだけの悪条件の中で社会問題を追うジャーナリストを生業とするには相当の覚悟が必要です。仮に名誉棄損で訴えられ、1年ぐらい裁判やって賠償金1000万円の支払いなんてことになったら、普通の文筆業はお手上げ。1000円の単行本を10万部売ってやっと900万円の収入で。ドキュメンタリーが10万部売れるのはまれですから。

じゃ、法律と金で押え付けられちゃって、調査報道がなくなったらどうなるか。
そんな世の中はやっぱり息が詰まると思うのだ。

あと、Yahoo!の雑誌記事に記事を提供しても1クリック、0.025円しか入ってこないとか。
そして、おもしろく読んだビジネスメディア誠の記事に対して、僕は金を払っていない(通信代は別として)。
なんか複雑。

ちょっとした大きな違い

  • 2009.05.22 Friday
  • 11:53
「外国人のお客さんもようけきはるのに京都で出てないのは不思議ですなー」
のんびりした京都のタクシーの運転手さん。
「少し騒ぎ過ぎちゃいますか。私らはマスクはいいですわ」
騒ぎ過ぎには同意だけれど、客商売だし、一応した方がいいのでは…。

しかし、京都の運転手さんは巧みだね。
あの建物はなんちゃら、ここ辺は昔なんちゃら、と。
けっこうな確率で歴史蘊蓄を披露してくれるし、道もよく知ってる。
もちろんそうじゃない新人さんもいるのだろうけど。

東京のタクシーはもっとこう単なる移動手段に近い。
だからこそカーナビ頼りの人や道がわからない人と遭遇するとため息も出る。
ガイド力のようなものを持った運転手さんが増えたら、乗るのも楽しいのに。
なにせ、しらっとした顔でタクシーを使っている人の大半が上京した人だ。
「江戸時代はこの通りで…」なんて話を聞かされたら、けっこううれしいと思うのだけれど。

夜の京都

  • 2009.05.20 Wednesday
  • 21:58
090520-213156.jpg
明日、朝7時スタートの取材に備えて前泊です。駅でのマスク着用率は5割ぐらい。

到着後、ブロガーのGさんと合流。密談的な一時を過ごした後、明日のインタビューに備え、餃子の王将、京都駅前店へ。21時近くなのにお客さん並んでました。大人気。

餃子とビールでさくっと切り上げ、とっととホテルへ。ちいとも夜の京都っぽくない夜なのです。編集Nさんは21時の時点で寝てるしね。小学生かっつう(笑)。

ばったばた

  • 2009.05.19 Tuesday
  • 12:16
本日から4日間、BIGtomorrow取材デーです。
今日はテリーさん、明日から西の方へ1泊2日で某大人気フードチェーンの社長さんのインタビューに行き、金曜日は山田真哉さんの「数王」取材。

そんななか、ゴースト100本ノック(実際は100本なんてはるか先ですが、気分的にね)のうちの1冊が締め切りから遅れており、なおかつ苦闘中。こんな流れの中でインフルエンザをもらったら周囲に大迷惑なので、ちゃんとマスクをして行こうと思います。

SU●K 90's

  • 2009.05.14 Thursday
  • 13:07
過日、サッカー仲間で出版プロデューサーのAさんに誘っていただき、初めてお会いするフリーの方と一席囲んだのですけれど。いろんな話をした流れの中で、複数の仕事を一気に処理できないといかんってな話題になったのでありました。

その時、編集者&ライターのTさんがパソコンをCore2Duoのマシンに買い替えたらすごく処理が速いと。やっぱり人間も複数のタスクを抱えながらも切り替えて、処理できなければいかんのではないか? ってな話になったんですね。

今、まさにそんな状態に突入しているんで納得したり、それができればいいんだけどねーと嘆息したり。その末に自分なりに出た答えは、1日の中に仕事をシャットアウトする時間を取ること。水冷式じゃないですが、クールダウンしないと煮詰まって、しらこ合えみたいになっちゃいそうじゃないですか。脳が。

そこで、息抜きにと思って太田出版さんの「定本新井英樹」シリーズの「宮本から君へ」を買ってきたんですが…。何年ぶりかに読んだわけだけど、自分の年齢が変わると印象も変わるねー。
とはいえ、濃くて濃くて息抜きにはなんねぇなぁ(笑)。
じんわりしたり、熱くなったり、むかついたり。
冷却には明らかなミスチョイスでした。

客電点くのが早過ぎます

  • 2009.05.12 Tuesday
  • 16:26
公私混同というか、仕事でちょっとだけ原稿を書くし、でも本当は映画館で見たいし、だけどど今日見ないと締め切りに間に合わないし……と逡巡しながら松竹さんの試写室へ。

ミッキー・ローク兄貴の主演最新作「レスラー」を、ついに見てしまった。
案の定、ほろり。
こちとら13歳からファンなので、なんと言っていいのやら。
映画なのか、ドキュメンタリーなのか。
とにかくしみじみ。
公開されたらもう1回行こう。

マリサ・トメイもよかったなぁ…。
あの海のシーンは「ホームボーイ」を思い出したなぁ…。
あのバーのシーンは「バーフライ」を思い出したなぁ…。
見返したいけど、LDしか持ってないんだよなぁ…。
プレイヤーはもう手元にないしなぁ…。
そりゃ20年以上経ってるもんなぁ…。

<プレスのプロダクションノートから引用>
監督のダーレン・アロノフスキーは、映画学校を卒業したときに、長編映画にしてみたい企画の長いリストを作った。「レスラー」はそのリストのなかの1本で、「これまでたくさんのボクシング映画が作られているのに、真剣なプロレス映画は1本も作られていない」ということから考えついたアイデアだという。それが、映画化に向けて動き出したのは約7年前。「レクイエム・フォー・ドリーム」で組んだプロデューサーのスコット・フランクリンが大のプロレス・ファンであることを、アロノフスキーが知ったときだった。フランクリンとアロノフスキーはアイデアを寄せ集め、ロバート・シーゲルに脚本を依頼。そこから本格的に「レスラー」の企画は転がり始めた。

脚本の執筆にあたり、シーゲルがランディを演じる俳優としてイメージしたのはミッキー・ロークだった。しかし、スタジオがロークの起用を拒絶。アロノフスキーは、ニコラス・ケイジを主演に迎えるか、ロークの主演にこだわってスタジオと戦うかの選択に迫られる。結果、後者を選んだアロノフスキーは、制作費の大幅カットの要求も受け入れ、ロークの起用を守り抜いた。そんなアロノフスキーに対し、ゴールデン・グローブ賞の受賞スピーチで、ロークは次のような感謝の言葉を捧げている。

「今回、一緒に仕事をしたのは、本当に特別な監督だ。彼は、この映画に私を出演させるために真剣に闘ってくれた。自分の得になることなど何もないのにね」
<引用終わり>

作りたい人と作りたいものを作る。
そういうのは絶対に映画に宿るよね。

公開は6月13日決まったそうです。
ガンズやAC/DC好きもぜひ。

11歩

  • 2009.05.11 Monday
  • 17:11
なにが11歩かというと、寝床から仕事机までの距離。
言わば、通勤時間。ドアからドアへ数秒。
今日みたいに朝から原稿書きだけの日は、ほぼ着替えない(笑)。
部屋着のまんまだ。もっさりしている。
資料を配達してくれる宅急便の方に対して、申し訳ない気持ちになる。
しかし、これが仕事を始めて以来、変わらぬスタイル。
何度か、着替えてメリハリを付けることに挑んだこともあったのだけれど。
逆に落ち着かないのでやめてしまった。

たまに「これからフリーになる」という人たちから「いかに自宅でぐーたらせず仕事をするのか?」について聞かれることがある。
大抵、答えに窮して「ぐーたらでも間に合えばいいんじゃない?」などと言ってしまうのだが、なんとも役に立たない。
とはいえ、こちとら出勤したことがないのだ。
以前、編プロさんに机を借りていた時も出島という意識で、本拠地は家だった。
ちなみに、その時の寝床からの距離は13歩ぐらいだったと思う。

着替えもしない。家からも出ない。
モニタと向き合って、キーボードを叩くばっかり。
かかってくる仕事の電話がうれしい時もあるというひきこもり。
特に最近は書籍ものが詰まっていて部屋着傾向に拍車がかかっている。
このペースが夏まで続くと思うとちょっとなぁ…。

男子と言ったら男子

  • 2009.05.10 Sunday
  • 10:08
GW明けの雑誌入稿をばたばたと終わらせ、ふーっとする間もなく、雨降る7日の午後、俳優の西島秀俊さんのインタビューへ行ってきました。

西島さんと言えば「ニンゲン合格」であり、とってもいい映画であるところの「帰郷」であったり、さかのぼれば「デュオ」だったりで、ほんのりした映画好きなら誰もが気になる存在のはず。そんな西島さんの出演作で今夏公開の「蟹工船」のパブリシティでの取材でありました。

「蟹工船」と言えば、1929年の小林多喜二さんの小説で、プロレタリア文学の最高峰と評されている作品。一昨年あたりから再評価、再ブーム到来で、S社は一儲けされたとかされないとか…。僕も学生の頃、読みました。工船の中で労働者をびしばし追い詰める監督の浅川のインパクトは今も残っております。

でもって今回、西島さんが演じたのがなんとその浅川。飄々と静かな役柄の多いイメージの西川さんが、悪の権化みたいな監督役である。どんな具合なのかは映画館でこうご期待というところなのですが。映画は原作をベースにしつつ、SABU監督ワールドになっております。蒸気と鉄と蟹と汗を感じさせる美術もすばらしくて、スクリーン向き。もろもろのスケジュールが合わず、白箱で見るしかなかったのが残念でした。

ちなみに、西島さんは、まーナチュラルというか、スッとそこにいるだけなんだけど、間違いなく素敵男子。30代も後半に入りつつある人に35のライターが男子呼ばわりもないような気がしますが、なんとも言いがたいかわいらしさがあるのです。西島さんが背にすると、窓の向こうの雨粒を受け止める青々と茂った桜の木も少女漫画的スクリーントーンが貼ってあるように見えますから(笑)。

以前、柄本時生さんのインタビューをした時も感じましたが、心底、映画を見るのが好きな人が俳優という仕事をして、映画の現場に居続けていることほど幸せな職業選択はないのだろうなーと。きっと毎日がざわざわすることの連続だと思います。

最近、アニメって見てますか?

  • 2009.05.06 Wednesday
  • 21:01
先月、初めて角川書店さんの「ニュータイプ」でお仕事をさせていただきまして。掲載誌がゴールデンウィーク前に届きました。

しかし、あるあるとは聞いていましたが、改めて確認すると「毎クール、こんなにか!?」と驚く制作本数ですね。もし、全部録画してチェックしたら、人生の時間の流れはがらっと変わることでしょう。

僕はと言えば、お仕事をさせてもらう前に「参考に」ともらった号で紹介されていた「東のエデン」という作品に惹かれて、毎週見ています。キャラクターデザインが「3月のライオン」の羽海野チカさんなんですよ。そして、登場する町並みが豊洲のシネコンだったり、歌舞伎町のコマ劇前だったりと見知った場所で、アニメになるとこうなるかーと驚いたり。

まだまだ物語は序盤で全体像は見えませぬが、仕事とは関係なく毎週アニメを見るっていうのはすごく久しぶりで新鮮です。

ちなみに、「ニュータイプ」にはビッグトゥモロウの連載「数王」でお世話になっている山田真哉さんの体を張ったというか、財布を張ったというか、意地を張ったというか、とにかく入魂の連載「萌え株、買っちゃうぞ!」も載っています。これまでも書店でちらちら立ち読みしてきたんですが、雑誌連載のギャラと見合わぬ赤字のでっぷりに読んでるこちらがドキドキします。

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