ああ、まんが道

  • 2008.04.30 Wednesday
  • 08:08
そんなわけで大人買いをした「まんが道」をずんずん読んでいる。
おもしろすぎて、ちょこちょこなんてのは無理なのだ。
1時間仕事しては、1冊「まんが道」。
ご褒美のニンジンとしてかなりの高級品だ。
久しぶりに読み返してみても、やはり興奮する。
なんたるサクセストーリー。
漫画界も隆盛に向かい、若きふたりもぐんぐん成長していく。
記者(漫画編集者)たちも夢を語り、野望に燃えている。

一方、最近、電車の中で読み進めている「漫画家アシスタント物語」イエス小池 マガジン・マガジンもすごい。帯文によれば、アシスタント生活34年目に突入したジョージ秋山プロダクションの現役スタッフ52歳が記す前代未聞のアシスタント人生録! なのだ。
2、3年の腰かけとしてアシスタント稼業に入り、30歳前にデビューはしたもののヒット作は出ず、連載も続かず、あの人は消えていき、この人はアシスタントに戻り、自分は34年もここにいる……。
本の中には本物のトキワ荘とその写真も登場し、誰もが知っているビッグネームの漫画家さんとイエス小池さんとのエピソードもふんだんに登場。
その切ないやりとりはとんでもなくリアルだ。

同じまんが道でも、2冊の間には「売れた、売れない」「描いた、描かなかった」による大きな隔たりが歴然と存在する。
読みながらひりひりと自分のことを考えてみたりするゴールデンウィークなのだった。
(とか言いながら今日から旅行に行くのでしばし更新途切れます)

新創刊発売中

  • 2008.04.27 Sunday
  • 13:47
過日、大槻ケンヂさんにインタビューをしました…という日記を書きましたが、その原稿が掲載になった新雑誌「m9」が4月26日に発売になりました。版元は晋遊舎さん。

じつはまだ手元になく、内容をじっくり見てはいないのですが、ライトオピニオン誌とのことです。「「若者論」を疑え!」の後藤和智さんも執筆陣のひとりとして名を連ねておりました。

ぜひよろしくです。

光石研映画祭inユーロスペース

  • 2008.04.25 Friday
  • 11:27
俳優・光石研さんが78年の「博多っ子純情」でデビューしてから、今年で30年。
その活躍を改めて味わうべく、有志が立ち上がって映画祭を開くというのだ。
なんつーロマンチック。

光石研映画祭
5月17日から23日までの連続レイトショー。

特に初日は主演デビュー作「博多っ子純情」をスクリーンで見ることができる希有な機会。
みんな、行くように!

人懐っこい顔で酒に酔っているところと試写室での後ろ姿ばっかりが思い出される、Mさんがこの映画祭の仕掛け人と聞き、びっくりやらうれしいやら。こいつが成功すると、きっとまた次の企画も進んで行くと思われ、それはきっと楽しいことになるはずで。
だから、みんな、行くように!

レジェンドのお願いごとは…

  • 2008.04.24 Thursday
  • 23:47
今日はいつも以上にわくわくしながらインタビューへ。
インタビューイは「ジャンプ・スクエア」に「PARマンの情熱的な日々」を連載中の藤子不二雄A先生。漫画界のレジェンド、トキワ荘で青春日々を送った人ですよ。
「怪物くん」に「忍者ハットリくん」、「笑うせぇるすまん」。
そしてなにより「まんが道」! 何回も読んだのに、単行本がカビにやられて手放してしまいました。が、今日の取材で決めました。あとで最寄りのビレッジバンガードに行って大人買いしてきます!

インタビュー中は終始穏やかな表情で、F先生のお話はもちろん、トキワ荘時代の事件や「あびちゃん、りえちゃん」と呼び合うお友達だと言う宮沢りえさんの誕生日パーティーでの顛末などなどを語ってくださり、インタビューアーって贅沢な時間が過ごせる仕事だーーと再確認する60分でした。

その後、写真撮影のために外へ。
近くの神社の境内で撮影を進めていると、曇り空から太陽の光りが燦々と。やっぱりビッグネームは違いますねーと編集さんと頷き合ってみたり。そのまま流れで絵馬にお願い事を書いてもらい、拝殿へ。

漫画の神様と言っても過言ではないA先生が拝殿でお願い事をしている後ろ姿は、とても味わい深いものでした。ちなみに絵馬に描かれた願い事は、名作「プロゴルファー猿」を生み出した生涯の趣味に関することでした(笑)。

そんなこんなで取材が終わった頃、僕はもぞもぞと鞄から一冊の本を取り出しました。じつは何年も前に藤子不二雄A先生監修の富山県の制作物で脚本を書いたことがあって、そのお話もできたらうれしいなーと「怪物くんの元気とやま」なる漫画を持ってきたんです。編集Nさん、S社長ごぶさたしてます。

そしたら、A先生。なんと「サインしようかー」とニコリ。
望外の展開にあわあわしながら「お願いします」と直立不動。
ああ、なんたる僥倖でありましょう。

言わば大先輩

  • 2008.04.23 Wednesday
  • 09:05
今日は芸能リポーターと言えば、この人、梨元勝さんのインタビュー。
最近も加護亜依さんの独占インタビューのインタビューアーを務めていましたが、タレントさん(芸能事務所)とあれだけきっちりとした関係を作れるのはどうしてなのか。取材のテーマとは別のところが気になってしかたなく。時間があったら後半にちらりと聞いてみよう。

ここ数日、打ち合わせがぽこすか続いたのだが、マリオカートの話がけっこう出てくる。その度にハンドルコントローラーとWiFi対戦の楽しさについて熱く語ってしまう始末。でも、聞いている方もちらりと「買おうかな…」と思うみたいで。現在30代の男女にはしっかりと任天堂の遺伝子がインプラントされているのであった。恐るべし。あ、日本語の使い方が間違っているのはスルーして。

定点観測

  • 2008.04.20 Sunday
  • 02:31
先週、神保町でテリー伊藤さんのインタビューがあった。
取材場所を提供してくださったのは、老舗の「さぼうる」さん。
事前にオーナーのSさんのところへご挨拶に行くと、激烈にうまいイチゴジュースとバナナジュースをご馳走してくれた上にわくわくするような神保町今昔話も聞かせてくれた。

さぼうるさんは創業53年。店先で立派に茂っている杉の木は開店当時に植えたもの。最初は3本だったのが左右の木は幼木のうちに枯れてしまい、中央の1本だけが元気に育ったのだという。と、そんな話をうかがった窓辺の席の側には暖炉があり、なかでは旧式のストーブが今も現役で働いている。ちろちろと炎が見えて視覚的にも暖かいそれもまた開店直後からの相棒なのだとSさんは言う。

そんなさぼうるの店内で撮影された写真が、今、都営地下鉄の中吊りキャンペーンに使われている。半地下になっている店の奥の座席で撮ったもの。壁にはお客さんたちが残していった落書きがびっしりと記されたまま。目をこらして探せば、誰もが知っている有名人のものもちらほら。

インタビュー当日、テリーさんに「若い頃は通われていたとか?」と聞くと、うん? 俺ね、去年も2、3回お邪魔しましたよ。帽子目深にかぶってわかんないようにしてるけど。俺、日大でしょう。神保町は青春の街だからね。思い出深いよーと遠くを見ておりました。

オーナーのSさんは15歳で仕事を初めて今日まで神保町一筋。街の定点観測者。チェーンのカフェもわるかないけど、たまに喫茶店でトーストにコーヒーといきましょう…なんてきれいにまとめてみたくなる、そんなお店なのでした。

ホブゴブリンエール

  • 2008.04.17 Thursday
  • 01:20
長らくお邪魔している池袋の飲み屋へ遊びに行ったら、生ビールサーバーが変身していた。
そこには、ダンジョン&ドラゴンズ等々をプレーした方ならおなじみの種族の顔が。
尖った耳にでっかい鼻。愛くるしいとはとても言えないデコボコほっぺった。

ホブゴブリンさんなのである。

そんなサーバーから供給されるビールは、イングランドで多くの賞を取っている「ホブゴブリンエール」。ボトルでは飲んだことがあったんですが、生は初めて見ました。

聞けば、ホブゴブリンエールの直営店が日本に3店舗あるそうで。
そのホブゴブリンジャパン(なんか笑える社名なのはRPGのホブゴブリンのキャラどころを思い起こしてしまうからですな)さんの店舗以外では、日本初お目見えなのだとか。

すでに他の店でビールをたぷたぷ飲んでいたので、悲しい気持ちで小さめグラスを注文したのですが、フルーティーでその後に苦味がくる不思議なおいしさ。バスペールエールが好きな人なら確実に「うまいね」って言うと思われる味わいでした。

日本初なら宣伝すればいいのに!
と言ったら、あいかわらずも広告宣伝はしませんよーという考えのこちらのお店。
ブログに書いてくださいな…とのこと。
口コミ戦略なのだろうか。

ってなわけで、一応書いてみました。
池袋は豊島区役所近くのパスタイムパラダイス。
(08.04.27修正。ベリーバーって完全な勘違いを……。オーナーから直電いただきました。ごめんなさい。ベリーバーはヒューガルデンの生が飲める狛江の住宅街にあるステキなバーでございます)
日本で唯一(直営店以外で)、ホブゴブリンエールが飲める店。
ステキかつフレンドリーなバーテンさんが出迎えてくれますよん。

ファミコン世代の血脈

  • 2008.04.15 Tuesday
  • 11:43
ひさしぶりにゲームの話です。
ほぼウイイレ専用となっていたPS2が壊れて以来、数年、コンシューママシンが家にない暮らしをしてきました。なければそんなに気にならないもので、仕事でもゲーム関連のものは減っていき、まあ、もう30代だしね、家でゲームって年でもないでしょう…などと思っていたわけです。

ところが、引っ越しによって気づけば、傍らにWiiが登場。最初はほとんど触れずにいたのですが、つい先日、「ウイイレ」と「マリオカート」とハンドルコントローラーを購入してしまい、状況は激変。小学生の時、ディスクシステムとゼルダを買った頃のように、「なんじゃ、この新しい遊びは!」ときらきらしながらハマっています。

Wiiのウイイレについては、信頼できるサッカー情報筋の方々が、あれはやばいよ…と口々に呟いていたため、逆にそんなにおもしろいの? とうがっていたのですが。これまでのウイイレとはがらりと変わったゲーム感。選手としてプレーするというよりも、観戦者として脳内のイメージを再現する感じ。選手にポインターを当てて、動かすという操作にまだ戸惑いが残るものの、右サイドで細かく作って、逆サイドへ大きくサイドチェンジ、そっからのクロスをフォワードが落として、飛び込んだ中盤の選手がシュート、ゴールなんてシーンが作れると、グッときます。とはいえ、ディフェンスは概念がよくわからず、ぼろぼろですが。その辺は現実のサッカーの好みがまんま出てしまうのか。

そして、マリオカート。コンシューマ用をプレーするのはこれが初めてで。マリオとルイージがいる際の手堅い任天堂クオリティにふむふむと思いながら、なにより驚いたのはハンドルコントローラー。Wiiリモコンはぽこっと真横にはめ込んで、テレビに向けるだけでセッティングは終了し、あとは左右に切るだけでマシンはその通りに走るという…なんだかもう昔を思うと夢のような仕組み。しかも、ネットを介してイギリス人やらフランス人やらベルギー人(プレーしている時間が夜中なんで時差の関係か欧州の人ばっか)と対戦もできちゃったりして。もう毎夜毎夜、わーだのぎゃーだのくそーだの大騒ぎ。

これでいいのか、30代半ば。もっとこう苦味の強いコーヒーでも片手に世情を綴ったハードカバーでも読み、明日の仕事の糧とすべきじゃないのだろうか。

「若者論」を疑え!

  • 2008.04.14 Monday
  • 01:05
後藤和智さんの著作『「若者論」を疑え!』(宝島社新書)にインタビュー原稿を2本書かせてもらいました。ドキュメント「若者のリアル」なる括りになっており、1本が腐女子さん、もう1本がケータイ小説家さん。おふたりともざっくばらんに話してくれたので、なかなか興味深い内容になっていると思われ。

もちろん、新書自体の内容も示唆に富む部分の多い仕上がり。特にニート関連の記述が集まった3章は楽しく読みました。とはいえ、僕が一番好きなのはあとがきの最後の2行なのですが。後藤さんはきっとナイスガイです。今後のご活躍を応援しています。

感想以上、雑感未満

  • 2008.04.10 Thursday
  • 18:08
先日、とても眺めのいい場所へある映画の試写を見せてもらいにお邪魔した。

時間を感じさせない力強い作品で、群像を演じる俳優陣も見事で、大いに引き込まれた…のだが。資料として配られた当時の新聞の抜粋記事を先に読んだのが判断ミスだった。そこには、俺たちはこれだけがんばって取材活動をして、この一大事の渦中に起きた出来事を報じたのだ…という記者の自負が溢れていて、それがどうも「?」という意識になって映画を見ている間、意識下を這い回ってしまった。

事件が起きる。
全容を知りたいと願う人がいる。
現場で取材をする人たちがいる。
取材を受ける人たちがいる。
情報が商品に変わり、流通する。
商品を手に入れた人はそれぞれの形で消費する。
その間には映画で描かれていたような人間同士が繰り広げるドラマがある。

しかし、解せない。取材報道ってなんなのだろうか。資料に書かれた、記者たちの無邪気ながんばった俺たち的な姿勢はほとんど共感できない。できないのだが、その気持ちもわかる。わかるのだけれど、もっと透明でいるべきだとも思う。そのバランスに釣り合いの取れるところはあるのだろうか……。

見ながらそんなことばっかり考えてしまった。
映画はそんなちっぽけな正義感の足枷はささっとかわして、より人間臭い部分に踏み込んでいき、エンターテイメントとしてしっかりとして完成を見せてくれる。公開が近づいたら、書けるところでオススメしていきたいと思った。

しかし、喉に骨が引っかかったような違和感とちくりとした痛みも残った。それは題材となっている事件が過去の出来事として思い返すには生々しいものだったからだろうか。それともそんな感触が残ることも踏まえた上での演出だったのだろうか。

と、もやもやしたまま書いているのでもやもやしたまま終わる。
書き逃げごめん(笑)。

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