ぶつぶつと独り言

  • 2008.02.28 Thursday
  • 14:39
ここのところ、バブル経済の仕組みを書いた本やTシャツを切り口にグローバリゼーションを描いた本やエネルギー関係の利権構造を淡々と示していく本やら、仕事の資料の延長で反新自由主義系の本をいろいろと読んでいる。

で、昨日はジャーナリスト堤未果さんの「貧困大国アメリカ」(岩波新書)を読み終えた。
平行してロバート・フランクさん著、飯岡美紀さん訳の「ザ・ニューリッチ アメリカ新富裕層の知られざる実態」(ダイヤモンド社)も読んでいた。

くらくらするけど、おもしろい。

ネコの世話をするためにフルタイムで4人を雇って疑問に思わない人がいて、サブプライムローンの破綻で家を失い途方に暮れる人がいて、自分の家が広すぎることに不満を持ってもっと手ごろなサイズの家を建てようと何億もの金を使う人がいて、大学院を卒業してもワーキングプア状態に陥る仕事以外の選択肢を見出せない人がいる。

全部、自己責任だって話らしい。

「ジョンQ」「8マイル」「エレファント」「ミリオンダラーベイビー」「ランド・オブ・プレンティ」などなど、いろんな映画の情景が目に浮かんで、あのサラリとした生活の描写はこれだったのかと、いまさらながら気づく。

別にどうということもない。
ただ、覚悟を決めようという覚悟が一段と深まった。
仕事をして、サッカーをして、サッカーを見て、時々うまいもん食って、大事な人たちと楽しい時間を過ごす。この生活を守るためにいろいろと考えなくちゃいけない。とはいえ、全部の責任をひとりで背負い込むのはごめんだ。ひとまず、健康保険を民営化するって話には絶対に反対だ。

すごい笑顔だ

  • 2008.02.27 Wednesday
  • 19:04
カメラマンさんと編集さんのご好意で、ゴン、隊長、中山雅史選手にインタビューした後、サインをねだっているところを撮影した写真をいただいた。

自分でもびっくりするぐらいうれしそうな顔で笑ってた。
ありがとうございます!

わかりやすい原稿の書き方……!?

  • 2008.02.25 Monday
  • 17:14
金曜日。BIGtomorrowに連載されている山田真哉さんの「数王」の第6回目の取材があったのだけれども。今回の題材となったネットの求人広告が予想を上回るおもしろさだった。それぞれの広告はメインのキャッチとビジュアルで興味を引き、クリックしてもらい、詳細画面へという動線を作っているので、当然、アピール画面にはみんないろいろとネタを仕込んでくる。そのアイデアが会社側から出たものか、間にいる制作会社から出たもののか、そんな違いも見えてきて、さらには双方のコミュニケーションが円滑だったかどうかもわかる。

なかには明らかに「ああ、これはクライアント側のえらい人があーだこーだ言った結果、迷走したんだろうな」とわかるものもあれば、「事前にあーだこーだ言われない安全な落とし所を選んだんだろうな」と感じるものもあり、なかには「社長のトップダウンが見事に決まったパターンだね」ってのもあった。

以前、リクナビさんやマイナビさんで制作チームにライターとして使ってもらっていた時期があったので、裏側のあれこれが多少はわかるだけに、山田さんの「数」への分析もいつも以上に楽しめた。しかし、何人もの大人がかかわり、安くはない出稿費がかかっているのに、パッと見て意味が通じないキャッチコピーがあるのには驚かされた。自分も気をつけよう。

この「数王」シリーズで山田さんの話を聞いていていつも感心するのが、わかりやすくすることへのどん欲さ。このブログは完全に好き勝手やっているので自分の好きな書き方みたいなものに引っ張られきっているのだけれど、仕事ではそうはいかない場面がほとんどだ。かっこいい(と思う)文章より、平易なものを求められる。一番多いのは、平易でおもしろい文章で、こいつは非常にむずかしい。なにせ、わかりやすくしていくには、自分が対象のことをわかっていなければいけない。

そこには段階がある。
・対象のことを知る作業
資料を集めて、読み込む等々。これが最初のステップで、自分が対象についてどう思うか、どう感じるかが新鮮な驚き、発見を経た後にまとまってくる。でも、この段階で原稿を書いても、感想文になってしまって「わかりやすさ」から言うと、わかりやすくもわかりにくくもない文章になる。トピックを伝えるにはこれでいいんだけどね。

・対象が他の多くの人にどう思われているかを知る作業
いわゆる周辺取材だ。事件ものなら当事者以外の人から話を聞くってヤツだし、僕がやっている仕事なら直接扱うなにがしかに関連している本やら資料やらを入手して、Aがあるその周りについて考えていく。今に至るまでの背景や世情、要素はきりがないほどたくさんある。それらを整理していくうち、「わかりやすく」語るべき、対象の姿が少しすっきりしてくる。ただ、この段階で書くと、わかりやすさのための努力を紹介しようとしがちになり、情報量の多すぎるわかりにくい文章になりがちだ。

・対象のことをうだうだと考える時間
情報を整理する時間……というとかっこいいが、とにかく上のふたつで集めたネタを整理する。言葉は不確かなものだから、並べ方で文章の意図が変わり、文章の組み立て方で、ひとつだったはずの真実はころころと様相を変えてしまう。書く前に対象のどこをクローズアップするべきかを考える。なにを前に押し出せば、わかりやすくなり、どの部分を切り離せばわかりにくさが減っていくのか。ここを過ぎれば、書き出しも見えてくる。

・対象がどういう読まれ方を想像する
掲載される媒体の期待とその向こうにいる読んでくれる人のことを考える。編集者やクライアントさんがどんな文章を期待しているのか。雑誌なり、Webなり、書籍になった時に読むのはどんな人たちなのか。想像する。しかし、考えを巡らせ過ぎると迷走する。だから、これは一番最後の作業だ。対象をこう見せれば、わかりやすいと信じた後に、ちょっとだけデコレーションを加える。それは書き始めの文句であったり、文章のトーンであったり、締めの言葉であったり。冒頭のフック、読んでいる途中での納得、読後感。この3つが大外れしていなければ、相手の期待値は裏切らない。

あとは、文中で対象のことをわかりやすく伝えていけばいい。きっと、わかりやすくておもしろい文章になっているはずだ。

ってねー、言うのは簡単なんだけど(笑)。僕がなんでインタビューの仕事が好きなのかと言えば、ひとつの理由に原稿にまとめる時、感情を動線にできるからだと思う。誰々が語っているということが担保になって、わかりやすさへの要求度合が比較的低くなっているのがインタビュー記事で。そこでは少々回りくどい言い回しも、その人の味であると判断される場合が多い。気をつけるのは、だらだらした流れにならないようにすること。それぐらいでいい。

と、このエントリー自体がだらだらしてるので終了しよう。

春一番だったの?

  • 2008.02.25 Monday
  • 17:13
目が覚めたら体が重い。喉も痛いし、なんじゃ、こりゃ?
と週末を振り返ると、十二分に思い当たる節がある。
あの強風の中、代々木公園のサッカー場でサッカーをしたのだ。やっている間は楽しかったんだけど、終わった時には体中じゃりじゃりである。目に細かい泥が入ると、目やにがまっくろになるってことを知りました。電車の中でチームメートのそれを指摘して笑っていたのだが、鏡を見たら自分も涙でアイシャドーが流れたみたいに…。すぐにお風呂で温まらせてもらえたのだけれど、それでもどうやら風邪をもらってしまったみたい。というか、この場合、自分で発生させたのか。そんな月曜日。取材が入ってなくてよかったわー。おとなしく資料本でも読んでおこう。

あったかい人の悪い笑い

  • 2008.02.22 Friday
  • 12:15
昨日はドランクドラゴンの塚地武雅さんのインタビューでした。
人力舎の稽古場で床にぺたんと座って話を聞くというリラックスした取材。
(しかし、稽古場の床はお掃除前だったようで、立ち上がると、各々の服に汚れが)

芦屋雁之助さんのイメージが強い「裸の大将」シリーズ復活の主演を務め、来月から新作映画「ハンサム☆スーツ」の撮影に入る俳優・塚地さんサイドのお話から始まり、大阪からの上京前夜のエピソード、相方・鈴木さんへの愛のこもった愚痴などなど、気づけば90分近く話していただき、なんだか大変に充実した気持ち。ひとつの質問に対して、必ずひと笑い生まれるような答えを返そうとしてくれる姿勢が大変ありがたかった。そして、時折、こぼれる悪い笑い。終わってみると、すっかりファンになっていました。
記事として世に出るのは少々先ですが、いい原稿に仕上げられそう…がんばります。

取材後、編集さん、カメラマンさんと駅近くでふらりと入った香港系中華料理店が思いがけずおいしくて、びっくり。帰ってきてネット調べたら、いい評判がいくつか書いてあって地場に根付いた良いお店のようだった。シュウマイ、小籠包、チャーハンと(自分にとって)ベースになる料理がおいしいととてもうれしいですな。店名は「廣義隆」でした。

今日もこれからインタビュー取材が2本。
今週はなんか多いなぁ…。

最後に東アジア選手権。2戦続けてのどつきあい。いろいろと参戦の意義はあるんでしょうが、Jリーグがシーズンに入る前に代表レベルの選手が出るべき大会ではないと思います。優勝したからといって、次へ続く大会があるわけでもなく。もし、(あのブログがステキすぎる)安田選手が大けがだったら、どうなってたのさ。
と書きつつも、ワールドカップ最終予選、勝ち点3が絶対必要な一戦となれば、また感想も違ってくるのはあきらかなんだけども。しかし、東アジア選手権、アジアカップを見る度に中国のサッカーが嫌いになっていく。

自分でハードルを高くして、ひらりと越えていく

  • 2008.02.20 Wednesday
  • 11:38
昨日はニッポン放送近くにて、月イチのテリー伊藤さん取材でした。
いつもはラジオ終わりにそのままインタビューということが多いんですが、昨日はその前にひとつ大きなイベントが。テリーさん、和田アキ子さんの新刊「おとなの叱り方」(PHP新書)のトークショーにゲスト出演されていたんです。本来、その場には編集さんとカメラマンさんがお邪魔して、写真を撮るだけの予定だったんですが、そこはねぇ、間近でアッコねえさんのトークが聞けるとなれば、やはり興味津々。僕もチームに混ぜてもらって、1時間超のトークショーを楽しませてもらいました。

ひとつ発見だったのは、会場に多くの読者さんが招かれていたこと。
「叱り方」の本を買って読んでくださっている人というのは、どんな雰囲気なんだろうか、と。和田アキ子さんのファンが中心なのかと思いきや、年齢層、性別もばらばら。むしろ本の内容に興味を持ったという人も多そう。普段、新書のゴーストをやることがあるので、読んでいる人の雰囲気に直に触れられたのは収穫でした。ちなみに、アッコさんは忙しいスケジュールの中、全ページご自身で書き下ろされたということを明記しておきます。

トークショー終了後、プレス向けの囲み取材になり、それを輪の外で見物していたのですが、サンデージャポンの記者の人はオンエア通り、おいしい役回りなんですね。そして、さすがは芸能界のご意見番たるアッコさん。テレビ媒体の取材陣の多いこと。そのうち自著にもトークショーにもあまり関係のない質問も出だして、またそれに丁寧に応えてくれるもんだから、事務所のスタッフらしき方が輪の外でやきもきしてました(笑)。

終了後、テレビ出演→ラジオ出演→トークショー出演を経たテリーさんにインタビューを開始。しかも、テーマがいまいちテリーさんの苦手とする方面のだったりもして、今日はあれかなー、さすがに厳しいかなーと思っていたら、まあ、なんつうのか、1時間後にはしっかりと結果が出ているというマジカルな展開。本当にこの人の思考はどんなふうに組み立てられているのだろうか、と。まいりました。

Fリーグ最終節 町田対神戸

  • 2008.02.17 Sunday
  • 02:56
最終節を前に名古屋オーシャンズの優勝、バルドラール浦安の2位が決まってしまったFリーグ。この日の見どころは、ペスカドーラ町田対デウソン神戸の「勝った方が3位」対決だった。そして、町田の横江怜選手は現在20得点で得点王争いで1位(日曜日に試合を残している名古屋オーシャンズのマルキーニョス選手と同点)に立っており、Fリーグ初代得点王の行方も気になるところ。

また、アリーナDJの方も煽っていたが、3位のチームにはチーム強化費100万円で、4位のチームにはナシという「100万円争奪戦」でもあった。

試合前の勝手な予想としては、攻める町田、受けて立ちカウンターを仕掛ける神戸という展開をイメージして観戦に臨んだ。

しかし、両チームともに堅さがあったのか。激しいコンタクトと小さなミスの連続によって静かな立ち上がりとなった。一応は町田が攻め込んでいるが、神戸のアグレッシブなディフェンスに圧迫され、いい時の細かくリズミカルなパス回しには至らない。

そのまま前半が3分過ぎた辺りだろうか、接触プレーの際に相手の肘が金山選手の瞼の上に入り、出血。これで町田の選手がヒートアップしたのか、あるいは試合前のプランが崩れたのか、ややペースを失ってしまう。

一方、神戸は散発的に決定機を迎える。一番得点の匂いが漂ったのは、ブルノ選手がインターセプトからドリブルで抜け出し、ゴレイロと1対1になった場面。最後はゴレイロも交わし、追いすがるディフェンスが寄せる前にシュート。決まった! と思ったものの、放たれたシュートはゴール右横に外れていった。

その後は神戸が5ファール、町田が4ファールとがつんがつんとプレーがノッキングする展開。最終節に賭ける気持ちは伝わってきたが、見ていて楽しいフットサルではなかった。が、結局はこの前半があってこそ、後半の盛り上がりにつながっていくのがおもしろいところ。

後半。始まって数プレーを見て、「こりゃ、前半同様の展開でロースコアで決着かな?」と油断したその隙に、キックインから神戸が先制点を決める。エアスポットといった感じ。公式記録はオウンゴール。これで町田の選手が動揺。攻めては焦って神戸の罠のはまり、カウンターを喰らう展開に。ベンチのバイアーノ監督がその度に、「おーーぅっ!」といった風のボディアクションを見せてくれて、楽しかった。

と、傍観者が喜んでいるうちに、26分、27分と立て続けに神戸が得点。いずれも「得点につながるようないいパスを出そう」というわずかな判断の遅れが、ミスになり、奪われ、速攻を受け、それを凌いだと思ったところで次のミスが出てやられてしまうという形。1本はクリアミスを拾われて、1対2の形を作られ、失点。もう1本は速攻をしのぎ、CKへ。セットプレーでマークがずれ、失点。

だが、3−0。残り12分。ここまでの町田のプレーを見る限り、これで決まったかのように思えたが、ここから意地を見せる。甲斐選手、相根選手、金山選手の連動した動きと速いパス交換で、ここまで緑のスクリーンとなっていた神戸のディフェンスを翻弄。シュートコースが生まれると、11番の宮田選手が目の覚めるミドルシュートを連発。30分、31分と2本続けてゴールネットを揺らし、がっくり座り込んでいたバイアーノ監督が息を吹き返す。一方、神戸ベンチは慌ててタイムアウトを要求。

ドローでも3位が確定する神戸はここから奪ったボールをゴールに結びつけるというよりは、セーフティに時間を使うといったプレーに切り替えたように見えた。逆に、2点が必要な町田はパワープレーの準備もしながら、緩急織り交ぜたこのチームらしいリズムの攻撃を見せる。それが同点ゴールに結びついたのが37分。決めたのは横江選手。これで今日の時点では単独得点王に。

残り3分、町田はパワープレーを選択。完全にボールを支配して、攻め続ける。しかし、神戸は文字通り身体を張ったプレーでゴールを死守。前半のファール数の多さ、両チームの選手のヒートアップぶりを察したからか、審判も後半は少々の接触は流すようになり、神戸のアグレッシブなディフェンスがピッチ上にむくむくとしたエネルギーとなって充満していき、スタンドにも伝播していく。そして、それを引き裂くような町田のパスワークが充満したエネルギーをエンターテイメントに変えていく。

試合はそのままドローで終了。守り切った神戸の選手が喜びを爆発させ、もう1点に届かなかった町田の選手は悔しさをかみ殺すように引き上げていった。

睡魔すら感じる単調なリズムの前奏曲から一転、3−3となってからのラスト120秒は、激しく鋭く心に刻まれていく幸福な時間でした。

例年通り

  • 2008.02.16 Saturday
  • 00:30
たぶん、去年の今ごろもブログに書いていると思うのだけれど、なぜかわからないが2月はヒマだ。だいたい12月は押せ押せで過ぎていき、年をまたいでのなんらかの長もの宿題を抱えていて、それを年明けに入稿して、ゲラ読みなんかをしていると1月が終わっていて、2月にひと息つく。

バタバタしていたからまあいいかと思って数日ぼんやりしてみたり。するってーと不安になるのが、自由業……。不安にならない自由業はそのまま自由が生業になってしまう可能性があるので要注意。って、うまいこと言った? 今。ってこれが鬱陶しいね(笑)。

さてはて。そんなわけで編集さんから電話がかかってくると妙に営業モードの語り口になっている今日この頃。去年は同じことをしたら(ありがたいことに)3月後半から7月ぐらいまで炎上していた。仕事をもらえるのはうれしい。でもなんでもかんでも引き受けると、よくないよね……だけど、案外やり切れちゃうね……時には周囲のライターさんの力も借りていくべきだね……と、そんなことを思い知った07年。

その経験を生かせるか、08年。
というか、そもそも仕事がくるのか。
こないならこないで作り出すべきだろう、俺。
とかなんとか考えながらも、バレンタインデーにチョコやら、モルトやらをもらってにやけている34歳ライター。今年はもろもろ含めて4つもいただいちゃった。ありがとうございます。と、小さな自慢を織り交ぜつつ、明日はどっちだ!?

ルールは自分で作るという自覚すらもない自由な人

  • 2008.02.13 Wednesday
  • 22:21
三池崇史監督の人柄も映画も大好きなんですが、最近のさらに加速した創作力に置いていかれ、見逃した作品も多数。昨日の深夜、そんなうちの1本「龍が如く」をDVDにて。歌舞伎町ロケのお手本というか、よそ行きじゃなくて、ちゃんとあの猥雑な街が映っているのがすごい。

でもね、それよりなにより、岸谷五朗さん演じる真島吾朗のキャラクターがサイコーでした。わがまま放題で完全にストーリーを食い尽くして穴を開けちゃっている感じ。自分の感じたおもしろさを軸に映画を完成させる三池節の真骨頂。それに応えて、怪演を見せる岸谷さんはやっぱいい。

昨日から「きりゅうちゃーん」「やだ」ってセリフのイントネーションが頭の中を渦巻いて離れんですよ。

ああ、インタビューしてみたい。

微笑みだけで焦りが消える

  • 2008.02.12 Tuesday
  • 18:20
先週、豊洲のユナイテッドシネマさんで藤田まことさんのインタビューがありました。
「明日への遺言」の公開に向けてのパブリシティを絡めての取材日。

いろいろ大人なあれであれがあれしてこうして、最終的には藤田さんを7人のライターで囲むという、圧迫面接? といった状況に。しかし、そこは大ベテラン、藤田さん。動じるところなんて微塵も見せず、ひとりひとりの目を見ながら穏やかな語り口で映画のこと、役者として、座長として大切にしていること、撮影現場でのちょっとエピソードをバランスよく話してくれました。最初はぴりぴりしていた現場も藤田さんの柔和な笑顔で、「これは大丈夫」と安心感が広がっていった次第。

ああ、こんな大人になりたいわん。

そして、3月1日から全国公開の「明日への遺言」ですが、これはとても優れた映画です。隅々までスタッフ&キャストの集中力の行き渡った硬派法廷劇。最近、邦画っていうとゆるめの青春ものか、妙にCG過剰なのばっかり見ていたので、気持ちがぐぐっと引き締まりました。

B級戦犯として法廷に立った東海軍司令官の岡田資中将のことも、無差別爆撃が戦争犯罪として規定されているものだってことも、この映画を見るまで知りませんでした。最近、別の取材でお会いした方が「戦争を続けるには地球は狭すぎる。アメリカは馬鹿げている」と言っていたんですが、まったくその通りで。暮らしていると時折感じる理不尽が、もっと想像もつかないほどに広がっていたものが戦争だとするなら、一生小さく小市民的な暮らしを楽しんでいきたいと強く願うのでありました。

「笑いを交わすだけで結構結構」

藤田まことさん演じる岡田中将が劇中に発した中で、一番好きだった言葉です。

インタビュー記事の掲載は2月25日発売のBIGtomorrow4月号になります。
よろしくどーぞ。

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