ラッキーナンバー7

  • 2006.10.31 Tuesday
  • 14:44
銀座はヤマハホールにて、2007年お正月第2弾ロードショー「ラッキーナンバー7」を見せていただきました。競走馬に興奮剤を注射した八百長競馬を発端に、ギャング、殺し屋、運のない兄ちゃんの運命がぐるぐると渦巻いていく秀逸なエンタテイメント映画でしたよー。

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主演はジョシュ・ハートネット、助演陣にブルース・ウィリス、ルーシー・リュー、モーガン・フリーマン、ベン・キングスレーと豪華なキャスティング。クセのある魅力的な脚本はスターたちのやる気を引き出していて、わくわくさせてくれます。ルーシー・リューの普段着っぽい衣装も新鮮でした。ミステリー、サスペンス系作品がお好きなら楽しめることうけあい。

と、なんだか提灯記事みたいになってますが、映画館で1800円払ってしょんぼりすることも多い中、その価値は十分ではないかと思った次第でありました。

恋の話を収集中

  • 2006.10.28 Saturday
  • 12:46
木曜日、表参道にあるオシャレオフィスな会社さんへ行き、打ち合わせ。玄関先に蘭の花が飾ってあって、白を基調とした内装デザイン。同じ出版社でもいろいろだなーと思いつつ、ちょっと楽しそうな新しいお仕事をいただく。テーマは「恋」ですよ。タイムリーだなぁ(笑)。
夜は上野にて若い子ちゃんから恋のお話をいろいろと聞かせてもらう。ちら聞きで予想していたより、深い展開にややびっくり。ゆっくり癒していってもらいたいものである。というわけで、先々月、先月とは打って変わり、今月は恋の話を集めています。なんだこの節操のなさ……。ライターなんてさ、ライターなんてさ。

金曜日、針を打ってもらった後、中野へ。さて仕上げるかとMacを開くも、書いたはずの原稿30行ぐらいが電子の藻屑と消えていて、慌てふためくも脳みその片隅から引っ張り出すことに成功してなんとか送信。毎度思うけど、消えたテキストはどこへ吸い込まれていくのやら? ホントに。
夜は渋谷で同級生飲み+ゲスト。んが、ゲストはなかなか現れず、ぐだぐだ飲んで酔っぱらう。あのメンツで飲むと必ず飲み過ぎるんだよなーと明け方トイレにこもりながら思い返す。うれしいのか、楽しいのか、緊張するのか。恋ネタでファンタジックなエピソードをいただく。乙女だねぇ。

成城学園前駅で25分

  • 2006.10.26 Thursday
  • 01:35
月に一度のテリーさんインタビューデー。わくわく。なんと今回で連載40回目! ぱちぱち。すげー。なにより、毎回本当にインタビューが楽しいのだ。今日もね、勉強になりました。明日すぐに役立つ考えの組み立て方なんだな。いったいぜんたいこの人のシナプスはどんな電気信号を運んでいるのだろうか。キャプテン風の帽子とジャケットにピンクのシャツがオシャレでした。

取材後、U-21戦を観戦に行くか悩んだ挙げ句、中野で静々と原稿書き。ひとつ仕上がったところで、給料日飲みにちょこっと参戦。おお、会社っぽいなぁーとぼんやりしながらビールをぐびぐび。話す内容も会社のことだったり、日々の業務のことだったりして、よきかなよきかな(笑)。いい気分で帰途についたら、小田急線が事故で立ち往生。今日の朝、買った文庫本を読み終わってしまった。いいリズムのステキな小説だった。

全体的に良き日であった。家の中だけがストレスか。

ニューエイジ

  • 2006.10.24 Tuesday
  • 21:07
本日はインタビューが2件。
ベンジャミンさんとは先月に続き、丸の内のステキなホテルにて。ここって場所柄ビジネスマンばっかりで、なんかもそもそとした声で金儲けの相談をしているのが聞こえてくる。こういうとき経済の中心部とは遠い場所で仕事をしているなぁと思うのであった。

移動して、夢を追うパフォーマーたちがレッスンをしているスタジオへ。つるりとした彼や彼女たちは目が合うと挨拶をしてくれるんですが、爽やかでこっちが照れちゃったり。そんな建物の一角で、彼、彼女の目指すべき先輩のひとり、今井絵理子さんにお会いしました。いやー、SPEEDの彼女も今や2歳の男の子のお母さんですよ。うーむ、時は流れるのだなー。そして人生を急激な流れの中で過ごしているのだなぁと。あのものすごい10代を経て、20代の前半で結婚出産、こりゃ30代、40代となにが起きていくのでしょう。と、インタビューの主題とは違うことをもやもやと考えながら駅を向かう。

しかし、なんだ、この急激な冷え込みは……。

出ました! 本邦初のスター本

  • 2006.10.23 Monday
  • 17:34
友人のグラフィックデザイナー、池田英樹さんが映画とスターと音楽への深い愛を集めた初めての著作を出しました。

その名も『スター☆のど自慢! 歌う映画スター大集合』。ワイズ出版から。

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『サタデーナイトフィーバー』の頃のジョン・トラボルタがソフト・ロック路線でアルバムをリリースしていたとか、ラッセル・クロウがオーストラリアでアマチュア・バンドのヴォーカルをつとめていたなんて「へー」なネタがあったり、ゴールディー・ホーンが72年に発表したアルバムがしっかりと紹介されていたり……。

思わず歌っちゃっているスターもいれば、歌ってくれてありがとうなスターもいて、前から歌っていたけどスターになっちゃった人もいる。映画ファンのみなさま、音楽ファンのみなさま。点と点が線で結ばれていく心地よさを体験できる1冊として楽しんでみてはいかがでしょう。

通常営業です

  • 2006.10.20 Friday
  • 23:51
昨夜、編集さんと打ち合わせ飲みを決行するため、がーっと集中して再校戻しをし、取材原稿を入稿したら、ほわっとゆるやかな金曜日になりました。午前中はムーブくんの車内を片づけ、耐えがたい散らかりぶりだった家の机周りを整理。しかし、部屋の容積に対して物が多すぎる……。どうにもならんなぁ。

夕刻、築地の本願寺さんへ。テリー伊藤さんがスペシャルゲストとして登壇する築地サミットなるものにお邪魔する。市場の移転が決まった今、築地の街をどう盛り上げていくのかを地元のみなさんが語り合うという会。じつは生まれて初めて本願寺の本堂に入りました。立派な寺院と広い駐車場に恐れをなして、近づいたことがなかったんですよ。でもね、本堂は天井も高く、美しい造り。ほわーっと上を向いていたら、シンポジウムが始まりました。テリーさんはここでも会場を沸かせていて、あのつかみはやっぱすげーなーと思いつつ、街作りを語り合うみなさんの話を聞き、ホームタウンがあるってのはうらやましいなぁ、と。終了後、トイレに入ったらテリーさんとばったり。よー、来てたんだーなんて声をかけていただき、ご挨拶。来週の取材、よろしくお願いします。

んで、せっかく来たからと銀座をぶらぶら。映画でも見ようかと有楽町マリオンへ。看板を見上げたら「ゲド戦記」をやっていたので、コイツにしようと上映時間まで1時間ばっかり阪急やら西武やらをうろうろ。カットソーにぐっときて、買うかどうか思案しだしたら、なぜか急に電話が鳴り続ける。お仕事の連絡が続けざまに4件。そのうち3件は「あ、お久しぶりです」を3回続けて口にするとは、この共時性はいったい?

結局、2件はスケジュールがまるかぶりでお引き受けできず。残念です。もう2件はそれぞれインタビュー取材の依頼。ともにちょっと綱渡りなタイムスケジュールですが、ありがたくお引き受けさせていただきました。しかも、1件は初めてお仕事をする雑誌。流れ的にいきなり編集部へお邪魔して、軽く打ち合わせをさせてもらうことに。で、編集部に入ったら懐かしい横顔が。唐突に夜のお花見の記憶なんかが戻ってきて、なんだか気恥ずかしくなっちゃいました(笑)。改めましてよろしくお願いします。

ちなみに、カットソーは買いました。仕事の依頼=買っておけというお告げと解釈。しかし、似合うのかな、これ。マネキンが着てたからステキだったのかも……。うーむ。

スフィアリーグ5thステージ後編

  • 2006.10.20 Friday
  • 14:48
一気呵成に更新しようと思ったのに間があいちゃいました。さてはて。決勝戦。

ヨツヤ対ファンタジスタ 0−0 PK2−3
組み合わせ抽選が非公開だったことで、やっぱガッタスを勝たせるための組み合わせにしたんじゃないの? なんて疑心も浮上したスフィアリーグ5thステージですが、各チームの力量差は非常に小さなものになっていて、もはや組み合わせの妙などないと言ってもいい戦国時代。それを証明するような決勝戦の組み合わせ。リーグ開幕当初、ヨツヤは真剣なプレーの合間に笑いを生み出すチームで、ファンタジスタは美しく散る小兵たちだった。ともに斉藤リコ選手、かりん選手というピンポイント補強は行ったものの、出場メンバー全員が練習を重ね、確実にうまくなったことは事実。その努力と、フットサルという競技が(スフィアリーグという発表の場があったとはいえ)、彼女たちの琴線をくすぐったことを球を蹴る観戦者としてはうれしく思うのであった。

さて。試合の方は終始ファンタジスタペースだった。ヨツヤは斉藤選手をはじめ、村田千鶴選手、朝倉みず希選手も守備に追われ、ボールを奪い返しても攻撃に移ることができない。一方、ファンタジスタはかりん選手、丸山葵選手、青谷優衣選手、佐々木蓮選手らが楽しそうにパスを回し、駆け回る。そして、フィクソに入っている戸井田アンナ選手がヨツヤの苦しいパスをカットし、味方にボールを散らす。いやー、強いわ、ファンタジスタ。ただただシュートだけが入らない。

前半、押され気味の展開にヨツヤのゴレイロ伊藤雅子選手が「フィールド、声出せ!」と気合いを入れる。だが、直後にファンタジスタかりん選手がロングシュート。これは枠を捉えなかったが、直後に佐々木選手を投入。ドルブルでボールをキープし、試合のペースはますますファンタジスタに傾いていく。

後半、試合展開は変わらず、ゴレイロ伊藤選手は大忙し。シュートブロック時に交錯し、足を痛めた。試合後「自重に負けました」と車椅子に乗って現れ、会場を沸かせていたが、見た目を裏切るグッドプレイヤーだ。横への反応はさておき、前には強い。さらに両手を広げるとゴールの半分以上はカバーできるため、シュートを打つ側が感じるプレッシャーはかなりものだろう。ファンタジスタは各選手がシュート放つも最後までゴールを割ることができず。最大のチャンスは後半7分、かりん選手→佐々木選手がトゥーキックでシュート、ゴレイロが弾いたところへ青谷選手が詰めるもゴールならず。終了間際にかりん選手のシュート数本がゴールを襲うもネットは揺れず。その後、かりん選手は膝を痛めてベンチへ(どうやら、つっただけだったらしい)。前後半20分が終わり、決着はPK戦に移った。

PKはヨツヤが先攻、14番の村田千鶴選手が右下に決める。ファンタジスタの一人目は怪我で蹴らないかと思われた9番かりん選手。バシッと右横へ突き刺す。ヨツヤ二人目は8番小出真保選手。ちょっと自信なさげにボールへ近づき、トゥーで狙うもゴレイロ奥山明日香選手の正面。止められる。ファンタジスタ二人目は丸山葵選手。ここで決めれば……という気持ちからか、こちらも正面に。伊藤選手が体でぼーんっと弾き返す。これで1対1のまま、三人目。ヨツヤは3番斉藤選手が左上へ文句ないシュートを放ち、優位に立つ。外したら負けという状況下、ファンタジスタのキッカーは青谷選手。ゴレイロの頭上を抜く、たぶん思い切り蹴っただけであろうシュートがネットを揺らし、ゆずらない。

ここでヨツヤの選択が会場を沸かせる。ゴレイロ伊藤選手が四人目のキッカーに。勝負だけを考えれば、高田選手や朝倉選手も控えているのだが、伊藤選手がハーフウェーラインを越えた位置から長い長い助走をつけて駆け出すと、ガッタスの敗退以降ゆるんでいた会場に活気が戻った。が、シュートはバーを越えて、ノーゴール。伊藤選手はそのままゴールに戻り、ファンタジスタ四人目の佐々木選手のシュートに備えた。だが、インステップでしっかりとボールを捉えた佐々木選手のシュートはゴールの右上に吸い込まれ、勝負あり。ファンタジスタが初優勝を飾った。もちろん、ヨツヤも初の準優勝。結果、両チームとも初めてのスフィアリーグ年間ポイントを獲得した。

スタンド一角に密集したファンタジスタサポは「カンピオーネ、カンピオーネ」と初優勝を歌で祝福。これまでの戦績を考えると、喜びも一入か。これで年間王者の決定は11月のファイナルステージに持ち越された。ドリーム、ガッタス、カレッツァいずれのチームが頂点に立つのか。5thステージを見る限り、ドリームとカレッツァが優位か。ガッタスからは勝負強さや一体感が失われている。しかし、最後の最後でタレントとしての場数と経験が力を呼び戻す可能性は否定できない。芸能活動で光る人は集中力を狙ったときに発揮できるのだ。ファイナルステージ、1回戦の組み合わせが楽しみ。ドリームがどこと当たるのか。ファンタジスタとヨツヤにはできるだけ優勝争いを引っかき回してもらいたい。

ルール改正でパスがつながる、あるいはつなげようとするプレーが多くなったの好感が持てた。ファンタジスタ、カレッツァ、ドリーム、ガッタス、ヨツヤ、ザナドゥーはボールがくるくると回る。あとはフリーランとスペースの使い方が加われば、ふつーにフットサルなのである。けれど、問題はふつーにフットサルで、いいのかどうかってこと。願わくばふつーにフットサルで、かつ華があって欲しい。真剣さ、涙、笑い、艶、懸命さ、一体感。通常のスポーツ観戦+αとなる魅力が見えてきたとき、スフィアリーグってすげーなーと思えるのになぁと。

各タレントさんのファンにとっては、すごく近い距離でなにかを演じる姿ではない、素に近い彼女たちを見ることのできる場として、今でも十分に魅力的なんだろうなと思う。でも、この日の有明コロシアムのスタンドはあんまりにも広く、空席も目立った。ここが埋まって、スポーツ観戦とエンターテイメントの両面が共にある熱気に包まれるには、もうひとつなにかが足りない。

ファイナルステージ、年間チャンピオンに向けて各チームは勝ちを目指すだろう。勝負事だから勝ちたいのは当たり前。チームを強くするために、うまい選手を補強するのは即効性のある選択だろう。その上で練習を積み重ねて、チーム全体を底上げする。結果、ドリームは年間チャンピオンに王手をかけ、ファンタジスタは初優勝、ヨツヤは初の決勝進出と果たした。悪くはないが、すっきりはしない。けれど、助っ人はダメだと言ってしまっても先はないとも思う。各チームがカラーを出すこと。ふつーにフットサルができて、チームカラーがあり、ストーリーがある。来年以降、スフィアリーグが続くのであれば、そんな色合いを見てみたい。だが、まずはファイナルステージだ。

スフィアリーグ5thステージ中編

  • 2006.10.18 Wednesday
  • 12:26
トップリーグ1回戦第3試合 チームドリーム対カレッツァ 0−0 PK2−3

注目の一戦。ドリームの橘佳奈キャプテンが先にこの枠を選び、その後に抽選をしたカレッツァの小島くるみキャプテンが前節王者に挑戦状を叩き付けた形。今ステージのベストゲームだったと思う。

カレッツァは小島選手をピヴォの位置で起用し、前線から速いプレスで攻守一体のリズムを作るとともにドリームのエース宇津木めぐみ選手を守備に回らせ、攻撃力を抑え込んでいく。前後半通じて、小島選手対宇津木選手のマッチアップは見どころ満載。この日の小島選手は体のキレが戻ってきた印象。左サイドコーナー付近でフェイントを入れて、中に切れ込みシュートなど、随所で高い突破力を見せてくれた。

試合はキャプテンでゴレイロの橘選手が怪我? で出場しなかったドリーム。代わりに出場した14番の杉林沙織選手が雰囲気に飲まれていた印象。フェイクを入れずにスローをしてしまい、ボールが中途半端になったところをカレッツァに奪われ、ピンチとなることが数回あった。

両チームともパススピードが早く、またほとんどの選手が止めることができるため、いよいよタレントさんたちの和気あいあいとしたフットサル的ニュアンスは消え去っている。自分がカレッツァを応援していることもあり、小気味いい好ゲーム。小島選手のドリブルから長谷川桃選手へと出たアウトサイドキックでのパスからのシュートや長谷川選手から24番ますきあこ選手への縦パス、キープから4番ふるけいこ選手への落とし、ミドルシュートなど、流れの中からもチャンスも多かった。

一方、ドリームは後半立て直しに成功し、宇津木選手を中心にペースを掴む。終了間際、宇津木選手のフリーキック、強烈なミドルシュートがゴールを襲うが、赤坂さなえ選手がファインセーブ。コーナーキックも凌ぎ、試合はPK戦へ。赤坂選手はデュデクばりのダンスを見せて、ゴールを守る。ラインの上を動きなさいと審判に何度も注意されていたが、これが逆に相手のリズムを崩したか、ドリーム3人目のキッカー阿部絵里恵選手のゴール左へのシュートはやや弱くなり、これを逃さず弾き返し、カレッツァが3−2で勝利。準決勝へと進んだ。

すっかりヒール役となっている感のあるドリーム。カレッツァの勝利に会場が沸き立ったことも記憶しておく。こういう構図と物語はスフィアリーグに絶対に必要なもの。

トップリーグ1回戦第4試合 ミスマガジン対ファンタジスタ 0−1

グッドウィル・カップでも強くなっているのは感じたが、ファンタジスタは夏のお台場を見ていなかった間に大化けしていた。これまで佐々木蓮選手のかわいいルックスと切れ味あるきゅきゅっとしたドリブルや丸山葵の確実なプレーぶりにほほぅと唸っていたのだけれど、決定力がなく勝てないチームだった。それが9番のかりん選手加入で一変。まあ、助っ人導入はどうか、と。かりん選手は小粒でかわいいファンタジスタには大柄過ぎないか、と。そんな気持ちも湧きますが、選手としては文句なく強くてうまい。一方、フィクソの位置に入っている戸井田アンナ選手は練習とスフィアリーグでぐいぐい実力をアップさせたプレイヤー。しっかり守れて、パスも出せる選手が後方にいることで主軸であるかりん選手は比較的自由に動くことができ、さらに途中交代でドリブラー佐々木選手が投入される。チーム全体でよく走り、パスもつながる。守る方はつらい。

というわけで、試合は残念ながらほぼワンサイド。ミスマガもよく守り、組織力を見せたが、いかんせん、ひとりひとりの技術の差(速いテンポの中でのプレーの差)が出てしまい、攻撃が作れない。得点シーンは佐々木選手のドリブルからホットラインを形成しているかりん選手へパスが出て、最後はピヴォの青谷優衣選手が蹴り込みネットを揺らした。ドリブルにふたりが引き付けられてしまい、パスで揺さぶられたところで勝負ありといった感じであった。

ミスマガ側で交代出場した草場恵選手、中村優選手、松井絵里奈選手にとっては今のスフィアは少々厳しいか。初期と言ってもほんのちょっと前のことだが、みんなこうだったなーと感慨深くなってしまった。つまりは短期間ですっかり「フットサル」になってきたということだ。

準決勝 ヨツヤ対ガッタス 2−0 カレッツァ対ファンタジスタ 0−1

ガッタスとカレッツァが勝ち上がったことで、これは決勝で激突!? とわくわくしたのだが、新勢力の台頭により、両チームともに敗退。正直、残念であった。
この日のガッタスは前半のスターターを是永美記選手、あさみ選手、里田まい選手、柴田あゆみ選手で戦い、後半のスターターを吉澤ひとみ選手、藤本美貴選手、石川梨華選手(すげー金髪になってました)、みうな選手に任せるというターンオーバー制……、なのかな。序盤は是永選手、あさみ選手が前線からプレッシャーをかけ、ペースを掴む。ポストを叩くシュートもあり、この時間帯で先制できていれば決勝へ進んだのはガッタスだったのでは。

ヨツヤの得点シーンは奪い返したボールをカウンター。左サイドで、14番の村田千鶴選手から3番の斉藤リコ選手へパス、ワンツーで再び村田選手へ。そのボールをピヴォの朝倉みず希選手へ当て、その落としが少々ずれたものの走り込んだ村田選手がシュート。鮮やかなパスワークでガッタスディフェンスを破り、先制した。

追加点は斉藤選手からの縦パスを受けた朝倉選手がディフェンスに体を預けて教科書通りのポストプレーを見せ、右サイドを上がった10番高田千尋選手に丁寧なパス。フリーの高田選手はそのまま持ち込み、シュート。ガッタスが1点を取り返そうと攻勢をかけていた時間帯だけに、ダメージの大きな追加点だった。

試合はそのまま終了。ガッタスはいい試合をしていたと思う。当たり前と言われればそれまでだが、シュートが決まるか決まらないかの差だった。組み立てていたし、やはり華がある。特に後半開始直後の吉澤選手からのパスを受けた藤本選手のシュートなんてシーンは、美しくてエンターテイメント。やっぱりこれがスフィアリーグの盛り上がりだよって空気が生まれていた。

カレッツァ対ファンタジスタ。これまた速いテンポの好ゲームだった。

勝敗を分けたのは小さなミス。前半8分、今日はほぼノーミスでプレーしたいたカレッツァのゴレイロ赤坂さなえ選手からのスローがやや弱くなった。足元でボールを受けたカレッツァの選手にファンタジスタが佐々木選手が素早く寄せる。交錯するような形になったが、ボールをキープして抜け出したのは佐々木選手。そこからゴール前へ侵入、混戦となったが最後は17番の萩原紀子選手が詰め、ゴールに押し込んだ。

それまで試合はカレッツァペースで進んでいただけにこの失点のダメージは大きく、そこからはやや焦り攻めのテンポが速くなり過ぎたカレッツァをファンタジスタが組織的なディフェンスでいなしていく展開に。特に後半は9番かりん選手が守備的なプレーをするようになったことで、カレッツァは徐々に攻め手を失っていった。

とはいえ、ピッチを前後左右広く使い、グラウンダーのパスを回していくゲームの進め方は見ていて小気味いい。対するファンタジスタも確実にボールの収まるかりん選手に頼るシーンは散見されるも、一本軸が通って総合力が高まった印象。なにせ、90年代生まれ中心。考えてみれば、部活年代の歌って踊れる子たちがしっかり練習すれば、急激にうまくなるのは当然なのかもしれない。

だとすれば、ザナドゥー辺りは安田美香選手、仁藤優子選手、滝島梓選手、大林素子選手らを押し出し、30代、40代のアダルトプレイヤーを揃えたチームへと特化していくのもおもしろいのでは。ただただうまいチームが増えるよりも、チームのキャラクターを明確にしていった方が興行的には盛り上がるはずだ。

と、話が脱線。カレッツァは終了間際に攻勢をかけ、井本操選手らのシュートもあったが同点はできず終了。決勝は春先のリザーブリーグ常連同士、ヨツヤ対ファンタジスタという組み合わせになった。夏休み明けにクラスの女の子が女っぽく変貌するかのように、夏を越えてリーグの図式は塗り替えられた。

スフィアリーグ5thステージ観戦記前編

  • 2006.10.18 Wednesday
  • 02:36
スフィアリーグ
すかいらーくグループシリーズ5thシリーズを取材観戦してきましたよ。

今回は会場が有明コロシアム。客席が増えました。ピッチとの距離が近づきました。宣伝看板がちょっと大きくなってました。最前列に用意していただいている記者席からは看板が視界を遮り、選手の膝下がほとんど見えません。というわけで、勝手に上の方にある客席に陣取り、観戦。ちなみに、このエントリーすげー長くなると思うので、興味のない方はこの辺でスルーしてやってくださいませ。

まず、この5thシリーズからふたつの新ルールが導入されました。
・ゴレイロからのスローはノーバウンドでハーフウェーラインを越えてはいけない。
(越えた場合は審判が笛を吹き、ハーフウェーライン上から相手チームのフリーキックに)
・前後半の間に先発の4人のフィールドプレイヤーは必ず一度はベンチに戻らなくてはいけない。
(少なくとも8人の選手が出場する。ゴレイロは除外。とはいえ、違反のペナルティに関しては不明)

このルール変更によって起きるであろうと想像していたこと。
・ゴレイロから相手ゴール前へのスローをバックヘッドなどで合わせて決めるゴールがほぼなくなる。
・自陣から足元のパスでゲームを組み立てられるチームが優位になる。
・動きながらの止める蹴るをある程度行える選手のいないチームは苦戦する。
・偶発的なゴールが減るため、総ゴールは減少する。
・レギュラー、ベンチの選手に明らかな実力差のあるチームは交代のタイミングが重要になる。
・確固たるエースをフィクソの位置に置き、守備を安定させているチームはその選手が抜けた時間帯をどう凌ぐのかが問題になる。

と、そんなことをぼやぼや考えながら会場に入ると、ちょうどリザーブリーグの第1試合が終わったところでした。

リザーブリーグ第1試合 ザナドゥ対蹴竹G 2−1
蹴竹Gはグッドウィルカップの王者。まさにゴレイロからのスローを体で押し込む作戦で偶発的ゴールを必然にして頂点に立ったチーム。しかし、今回は戦い方を変えざるえない。それがどうなるのか……と興味はあったのに展開を見ることができずに結果のみを知る。2−1でザナドゥが勝利。リザーブリーグでの2点差勝利はほぼ次節のトップリーグ昇格を意味する。ザナドゥの得点者は長身ながらも柔らかなボールタッチが魅力の松本美佳里選手と30代プレイヤーとして勝手な親近感を覚えているキャプテンの安田美香選手。蹴竹Gの1点はキャプテン中村摂選手。

リザーブリーグ第2試合 蹴竹G対チャクチャク 1−0
チャクチャク、あじゃ選手が黄色のゴレイロユニを着て登場。そのままゴールマウスに立った。ふむ。とりあえず声はよく出ていた。そのチャクチャクは10番を背負った庄子知美選手頼りな展開は変わらず。山本早織選手もがんばるが、どうにも攻撃の形ができない。一方、初戦に負けた蹴竹Gは終盤にかけて守備を捨てての攻勢に出る。それが実ったのが後半6分過ぎ。中央からパスで崩し、最後は右サイドを駆け上がった中村摂選手の足元にパス。冷静にトラップし、右足でゴール左隅に流し込んだ。蹴竹Gでは4番こおろぎ選手のボール扱いが格段に向上しているように思えた。

リザーブリーグ第3試合 チャクチャク対ザナドゥ 1−1
序盤からザナドゥペースで試合が進み、先制もザナドゥ。右サイドを持ち上がった松本美佳里選手のパスを受けたMANAMI選手がシュート。1回バーに当たるものの、その跳ね返りをきっちりと押し込んだ。一方、チャクチャクは途中交代で入った4番丸居沙矢香選手が中央でパス回しの起点となり、反撃。得点を決めたのも丸居選手。鮮やかなトラップから素早い振り抜きでゴールを奪った。同点で終了。次節、トップリーグへ昇格するのはザナドゥ、蹴竹Gとなった。残念ながらリザーブリーグのままとなったチャクチャク。ジャージでの登場が多い袴田吉彦監督がばちっとスーツで決めていたのが印象的だった。

リザーブリーグの2試合を見た限り、止めて蹴れる選手の多いザナドゥが頭ひとつ抜けていた感じ。蹴竹Gは中村摂の決定力が目立った。チャクチャクは攻める意志が足りないのか、試合の入り方が悪いのか、もう一歩。

トップリーグ。これまでは公開でトーナメントの組み合わせを決めるのがひとつのイベントになっていたが、今回は時間短縮のためか、事前に各チームのキャプテンが抽選順で決めておく方式に。その発表があると、客席から残念そうな声が上がった。

組み合わせはヨツヤ対アサイ、ガッタス対YJ、ドリーム対カレッツァ、ミスマガ対ファンタジスタ。ほぼどの試合も実力伯仲といった印象。カレッツァに肩入れしている僕としては、チームドリーム対カレッツァが激突する第3試合が要注目の一戦であった。

トップリーグ1回戦第1試合 ヨツヤ対アサイ 0−0 PK2−1
アサイと言えば、10番レフティー山口百恵選手だ。各チーム、わかっていても押さえ切れないエースの左足が炸裂すれば、アサイは上位へ進出する。一方、ヨツヤはフィクソとしてチームを支える斉藤リコ選手と会場を味方に付けるゴレイロでキャプテンの伊藤雅子選手が主軸。守備と組み立てで忙しい斉藤選手がリスクをかけて上がった時が得点チャンスだ。そんな両チームの激突は前半がアサイペース。後半は五分五分。結果はPKでヨツヤの勝利となったが、なかなかの好ゲームだった。
前半4本、後半2本のシュートを放った山口選手。そんなエースに攻撃の自由を与えるために守備面で奮闘するキャプテン5番のマッキー選手。アサイは悪くないチームだ。特に前半、左サイドで見せたマッキー選手→山口選手→宮島里奈選手→山口選手→浅野麻衣選手というパスワークは今後への期待を感じさせた。問題はエース以外に得点源がいないことか。ヨツヤでは斉藤選手の上下動に合わせて、スペースをカバーしていた14番の村田千鶴選手の動きが印象に残った。PK戦ではアサイのキャプテン、エースがともに失敗し、自滅。

トップリーグ1回戦第2試合 ガッタス対南葛YJ 1−0
毎度ながらガッタスがピッチに現れると会場が沸き立つ。これぞスフィアリーグという空気が生まれ(跳ね回るガッタスサポのみなさまの姿にはいまだニヤニヤしてしまうのですが)、わくわくしてくる。新ルールの影響が最も少ないのは間違いなく、ガッタスだ。フィールドプレイヤー8名にゴレイロ1名。元々、スローを多用するチームではなく、パスでの崩しと個人技を合わせた美しいサルを展開する。YJは負傷から復帰したキャプテン松原渓選手の状態が気になるところ。
試合は攻めるガッタスに単発で反攻するYJといった展開。得点はコーナキックからのバックパスを3番柴田あゆみ選手がミドル。相手選手に当たってコースが変わったボールはそのままゴールネットを揺らした。このシーンをはjめ、ガッタスはキックイン、コーナーキックからのパターンが多彩で、チームとしての熟成を感じさせた。逆にYJは選手個人個人のプレーのパターンが決まっているのが逆に試合を停滞させていた印象。キック力のある13番吉川綾乃選手はボールが来ればがつんとシュートを狙い、松原選手は高い個人技で打開しようとボールを離さない。そんな中で目立ったのは10番KONAN選手の効果的なスクリーンプレー。こういった仲間を助けるプレーが増えれば、もっと力を発揮できるのではないかと。

以上、睡魔に負けます。続きは後程。

どこで働くか

  • 2006.10.17 Tuesday
  • 12:22
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地球温暖化との因果関係はよくわかりませぬが、秋晴れの東京は暑すぎませんかね? ふうふう言いながらあちゃこちゃ取材に行ってます。ここ2日は名の通っている大企業さんへ。快適そうなオフィスだなーと思いつつ、きょろきょろ。夢ある話が右から左へ行き交います。しかしまあ、グループ全体での売り上げが2兆円って……。思わず空を見上げます。

就職活動中のみなさま、会社選びはホント大事だと思います。月並みな話ですが、やるだけやってみて、迂回路はそれからでも探せるし。端から迂回した自分のことは棚上げですが。

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