この夜景はデート向きではない

  • 2006.08.31 Thursday
  • 14:55
最近、ちょっとした考え事がずっと引っかかっていて、いろんなことが思うようにならない。昨夜は思い出横丁を経由した後、消費者金融の電飾看板で埋め尽くされた夜景を見ながら、男酒。気兼ねなく飲める相手と妄想の積み重ねみたいな話をして、楽しい夜だった。

世の中ではあまりにもどうしようもない理由で人が殺され続けている。
僕らはあんまりにもあっさりとひとつひとつの事件を忘れてしまう。
消費者金融から金を借りる人は自分の財布だと勘違いしているに違いない。
まぐろ漁船では水難事故が多発するらしい。
人生で一度もナンパをしたことがないのは間違ったことではないか。

酔っ払いの話すことなんて本当に適当で無責任だ。

でもね、今もどこかで追いつめられている人がいるのは知っている。
また一緒にビールを飲みましょう。

最高学府の底力

  • 2006.08.29 Tuesday
  • 23:44
正門から東京大学の敷地内に入る。左手側に曲がるとスターバックスの入った工学部11号棟があり、見るからに賢そうな(ただ敷地内に入っている近所の人かもしれないが)若者たちが談笑している。建物は古いが広々としたキャンパス。年月を感じさせる大きな樹木から蝉の声が聞こえる。目的地は工学部7号棟にある研究室だ。

航空宇宙工学の実践の師であり、今、日本の宇宙開発に欠かせぬ存在と言ってもいい中須賀真一教授の研究室。僕が教授の存在を知ったのは最近のこと。ROBO-ONEの取材に出かけたとき、同時に行われた宇宙大会の記者発表の席で。二足歩行ロボット同士の戦いを目の当たりにし、興奮した心に「今度はROBO-ONEを宇宙で」という途方もない夢話の発表。なんてドリーマーな大人たちがいるんだろうと思っていたら、その席上に中須賀教授が座していたのだ。東大教授である。しかも、「できるかもしれませんよ」と説得力ある説明までしてくれた。一歩間違えればリスキーな場所とも言えるところで、にこやかに話す姿に感銘を受けた。それからちょっと時間が経ち、今回、ちょうど取材できそうな企画に加われることになり、さっそくアポイントをお願いした。

1時間ではとても細部までは聞くことができなかったが、中須賀研究室では学生主体の研究チームが作った人工衛星を軌道上に飛ばす実験を行っている。しかも、この子が今も軌道上を回っていて、1日に4回日本の上空を通過しているのだ。そして、研究室の下にある実験室の一角に作られた通信施設で、衛星との交信が続けられている。論文を書き、計算とシミュレートを行うだけでも教授は務まるのに、自前の衛星を作って、それを宙に上げるため、ロシアの会社と交渉してしまう。

「どうしてやるのかと聞かれると、困るんだけど。どうしてもやりたいからなんだよね」

すごくうれしそうな笑顔でそう言ってくれた。かっこいい。かっこいいのだ。

サッカー大会に行ってきました

  • 2006.08.29 Tuesday
  • 11:31
金曜日の深夜到着。3時間弱眠って、6時半起床。参加18チームをA、Bブロック9チームずつに分け、各ブロック3チームずつの予選リーグを戦い、各1位、2位、3位がそれぞれの順位決定決勝リーグに挑むというシステムでした。

僕らのチームはBブロックの予選リーグに入り、土曜日に2試合。初戦を1−0でものにし、2戦目は格上の相手に押し込まれながらもカウンターのチャンスを作りつつ、0−0のドロー。勝ち点4で並んだものの、総得点の差で4〜6位を競うB決勝リーグへ。

宿に戻り、2槽式の洗濯機の前でがやがやしたり、部屋でサッカー談義をしたり、提供される微妙な食事にぐだぐだ言ったり、修学旅行っぽい楽しさを感じる夜でした。

日曜日も2試合。ものすごい濃霧で、自分が主にプレーした左サイドから右サイドにサイドチェンジすると、そのボールが味方に渡ったのか、相手に取られたのか、靄の中っていう状態。こちらの意図的な仕掛けもあり、気づくと蹴り合うサッカーになってました。初戦は押し込んだもののカウンターから1発を浴びて、0−1で敗戦。最終戦は五分五分といった内容ながらもゴールが決まらず、0−0にて全日程を終了。勝ち点1で並び、総合順位は9チーム中5位でした。

1試合目前半25分出場、2試合目、3試合目フル出場、4試合目後半25分出場。2日で4試合は思った以上にきついもんでした。打撲やら筋肉痛やらで体のあちこちが痛いっす。

終わった後、泥と草で汚れて、冷えた体を温めに温泉へ。みんなでくたーっと湯船につかり、休憩室やら食堂でぐだぐだ。誰と話しても「楽しかったけど、もうちょっとやれたはず」といったニュアンスの言葉が返ってきました。またやりたいね。

リズムは異なるが、心地よく、エネルギッシュ

  • 2006.08.28 Monday
  • 10:43
金曜日、ボール蹴りへと出発する前に2本続けてのインタビューがありました。

最初は温水洋一さん。現在、シアターコクーンで8月31日まで上演中の「子鹿物語」に出演中のところ、開演前の時間をいただいて取材をさせてもらいました。ご親戚の営む中華料理店が新宿にあり、若い頃、そこでバイトをしていた温水さん。かつて、BIGの編集部にも出前をしたことがありますよ、なんてエピソードも出てきて、とっても和やかな時間が過ぎていきました。演技への熱い気持ちが伝わってきて、うれしい取材でした。
ちなみに、文化村近辺でシューティングをしたんですが、道行く若い子たちが「ぬくちゃんだ。ぬくちゃんだ」と集まってきたかと思えば、おばさまがたも「温水さん。こんにちはー。いつも見てますよ」と声をかけてくる。人気者です。

ほくほくした気持ちになりつつ、渋谷の坂をたったか下りていき、神保町へ。小学館さんの書籍編集部にて、編集者さんにインタビュー。初めて仕事をする雑誌で、「お仕事人」の方々に仕事っぷりとその周辺を聞く取材なのです。むちゃむちゃエネルギッシュで、ぐいぐいとこちらを引っ張るように話をしてくれ、なおかつ、落とし所を常に意識したエピソードを語ってくれる、とってもインタビューのしやすい方でした。しかも、同世代。パッと聞いて、すぐわかるベストセラーを何冊も仕掛けた人だったりもして、これまた刺激的。いい取材だったなーとスタッフ陣と話して帰りたかったものの、山への出発時間が近づいており、猛ダッシュで帰宅。荷造りをして(到着したら忘れ物だらけだったよ)出発。慌ただしい金曜日でした。

サッカー大会に行ってきます

  • 2006.08.25 Friday
  • 12:01
4年前、軽井沢のショッピングモールに行ったとき、安くなっていたサッカーボールを購入。特に蹴るあてがあって買ったわけでもなく、その日の夜にぽこんぽこん蹴っ飛ばして遊んでいただけでした。

東京に戻ってきて、せっかくボールを買ったのだし、どこかでサッカーをしてみたいなぁと考え、ネットを徘徊。たどり着いたのが、大人のためのサッカー教室でした。習い事が長続きしたこともなく、団体競技にも縁のない日々を送ってきたにもかかわらず、1回行ってみようと参加したのが良かったのか、悪かったのか。

西の言葉を操るコーチの行う授業はおもしろく。一から物事を習い、少しずつ身に付いていく過程は刺激的で、今まで出会うことのなかった同世代の会社員の人たちと蹴り仲間になれたりもして。すぐに週に1、2回はボールと戯れる日常を過ごすようになったんです。スパイクを買い、ユニフォームを揃え、チームを作り、靭帯を伸ばしたり、切ったりもし、生まれて初めてミドルシュートが入ったり、歴然とした力の差のあるチームとやってぼっこぼっこにされたり、ドイツまで行って草サッカーをやったり……。

いろんなことがありました。って、あれ? まるでもう辞めちゃうみたいな振り返りっぷりになってますが、そうではなく。この週末、サッカー教室内で編成されたO-30チームにて、大会に参加してくるんです(体験記を連載中)。土日で4試合。高原の芝のピッチで蹴りまくるわけです。どんなプレーができるのやら。一から始めて4年間。仕事以外のことで、そんなに長続きした趣味事はないので、ちょっとばっかり意気込むところがあるのです。

次代の代表フォワード

  • 2006.08.24 Thursday
  • 18:39
岡田監督の辞任が発表された本日。偶然にも横浜・F・マリノス所属の坂田大輔選手のインタビューに行ってきました。突然の雨が上がった東戸塚。駅からほど近い公園にて、カメラマンのリクエストに応えて少々空気の抜けたロテイロを使い、数カットの撮影。近くのベンチに座っていた男性が、「あの人は誰ですか?」と声をかけてきて、トリニダード・トバゴ戦でフル代表デビューを飾ったワールドユースの得点王も一般的な知名度はこれからということでしょうか。

タンクトップに臑が隠れる丈のパンツに皮のサンダル。シルバーアクセサリーを巧みに使って、なんでこうJリーガーにはいい男が多いんでしょうね。サッカーも抜群にうまい上に、男っぷりもいいなんて反則ですよ(笑)。

取材では初代表で感じたこと、ワールドユースをはじめとした国際試合での体験とその後への生かし方などをメインにうかがいました。真摯に質問に答えてくれる姿勢に感心しつつの約30分。媒体がサッカー雑誌ではないので、監督交代の一件などは一言二言話したのみでした。ミーハーなサッカーバカっぷりを抑えつつ、インタビューするのはなかなかつらいっす。

毎月、楽しいっす

  • 2006.08.24 Thursday
  • 14:52
昨日はテリー伊藤さんのインタビューでした。
今月は自らリクエストしたテーマを編集さんがふくらませてくれたので、普段以上に楽しい取材でした。自分的に最も熱いテーマだったので、教えを請う哀願の眼差しになっていたのか、テリーさんも徐々にヒートアップして切れ味鋭いフレーズを連発。終わり頃には、マルシーあげるから試してみてよ、と、とある行動に関してお墨付きをいただきました(笑)。次号のネタなので詳しく書けないのが残念なんですが、がんばって街へ出るのだ。

非常にテンションが高まったまま、夜はappledoreのふたりとTさんとミーティング(後半は飲み会に)。実のある話になったと思われ。終電逃したので、ビールを抜くためにとえっちらおっちら住宅街をいけるとこまで歩いてみた。汗だくになって、そろそろダメってところでタクシーに乗車。聞いたことのないタクシー会社だったんだけど、深夜割増料金ナシのサービスをしているとのことで、ラッキーでした。

大宣伝

  • 2006.08.22 Tuesday
  • 11:53
昨日のインタビューはいわゆる販促・告知タイミングで実現したものでした。
石井聰互監督が10代の終わりから20代の半ばまでに完成させた、粗削りながら奇跡的な勢いと映画への熱情が込められた初期作品たちを収めたDVD−BOX「ISHII SOGO DVD-BOX Vol.1」が発売になるのです。

「高校大パニック」(8ミリ版)「1/88000分の1の孤独」「突撃!博多愚連隊」「狂い咲きサンダーロード」「シャッフル」「アジアの逆襲」という貴重な作品を収載し、さらに「突撃!博多愚連隊」の撮影風景を記録した8ミリ映像などの特典映像も満載!

僕のオススメは「突撃!博多愚連隊」(BIGで泉谷しげるさん担当の方、若き日の泉谷兄さんが躍動してますよ)と「シャッフル」(ワンシーンだけ、デビュー前の武田久美子さんが登場するんですが、その美しいこと)。いずれもDVD化されるのは今回が初めて。一家に1BOX完備の方向で、みなさん大人買いをしましょう。そうすると、きっとね、Vol.2の発売に向けてプロジェクトが動き出して、幻の「指圧王者」とか、今や配給・製作会社ともにこの世になくなってしまった小嶺麗奈ちゃんデビュー主演作の「水の中の八月」とかも見ることができちゃうはずなんです。

リリース日は10月28日。発売に合わせて、監督登場のイベントも予定されており、監督生活30年の節目を「自覚することで、そろそろ大人になろうかな(笑)」と語っていた石井聰互監督(30周年なのに、まだ49歳なんだよ)の新たな進撃が始まるの予感なのですよ。


ああ、直接関係ないけど、なんか無性に「男おいどん」が読みたくなってきた…。

落ち着かぬ月曜日

  • 2006.08.21 Monday
  • 15:58
朝から緊張してしまって、目先の仕事が手につかない月曜日を送っております。
本日、夕刻、憧れの石井聰互監督のインタビューなのですよ。

ああ、もうドキドキするなぁ……。
石井監督と言えば、76年、19歳で監督した8ミリ作品「高校大パニック」で邦画界に現れた超新星。僕は3歳でしたから、もちろんリアルタイムでは見ていないわけですが。その後も「突撃! 博多愚連隊」、「狂い咲きサンダーロード」、「シャッフル」、「爆裂都市」、「逆噴射家族」と立て続けに熱量を放出しまくる作品を世に送り出し、ちょっとばっかり映画をちゃんと見始めた頃にはすでにレジェンドとなっておりました。なにせ、「逆噴射家族」の公開年で27歳だからね。どれだけ早熟かつ、天才肌だったのか。

そんな石井監督作品を見たのは18、19、20、21歳の頃。当時、石井監督は長編映画を長く撮っていない時期に入っていて、新作の噂はあれど、立ち消えるってな状況でした。それでも初期作品は1年のうち、数回は池袋や早稲田で特集上映などが行われ、遅れてきたファンはそこでちょこちょこと映画館に潜り込んで、なんじゃこりゃー、すげーと、たぶん、リアルタイムで打撃を受けた観客とそう変わらぬ驚きに打ちのめされていたわけです。

さて。続きは取材から帰ってきてから書き足しましょう。
更新がなければ、なにかしらやらかしたと思って、そっとしておいてください。

というわけで、帰ってきました。
たくさん汗をかきましたが、とてもとても濃密な映画愛が渦巻く時間を過ごせてハッピーでした。石井監督。小さい体にものすごいパッションの詰まった、やんちゃな笑顔を持つ大人でした。

一ファンとして最も聞きたかった「逆噴射家族」から「エンジェルダスト」までの長編から離れていた時期のエピソードを質問できて、長らくの謎が解けた気持ちに。映画化されていないプロジェクトがそんなにあったとは……。もったいない。もったいない。もったいない。その間、どうでもいい邦画なんか山ほどあったのに。

続報はまた後ほど。

どっときました

  • 2006.08.21 Monday
  • 00:18
今週はインタビューが5件。暇だ暇だ言うてたのが嘘のようでありますよ。

映画監督、俳優、サッカー選手、編集者、演出家…。

いろんな仕事の人に毎日会って、いい話を聞き続けてしまうというゴールデンウィークです。楽しみだー。しっかり準備をしなくては。

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